もう、本気で分かち合わないと間に合わないと思います。ひとりじめして抱え込むなんてほんとうに古い考え。古い古い古い。たくさん持っている人は、少ししか持ってない人へ手渡す。物も情報も水も愛も光も。それで流れが始まる。流れが流れと合流して、やがて強くうつくしい大きな河になる。そんな絵が見えます。もう、そんな絵しか見えない。きれいごとではなく、ほんとうに、みんなが幸せになるにはこれしか、ない。そう確信します。
大きなことがあった一年でした。こんな表現は不適切だとは思いますが、正直に書かせてください。抗いようのない巨大な濁流にごうごうと流されて必死に泳いでいるうちにここまで来たような気がしています。それは泳いでいるなんてものですらなくて、今まで頭で覚えていたかっこいい泳ぎ方ではまるで追いつかなくて、とにかく、無我夢中で手足を動かしていた。にんげんじゃないみたいに、名前のわからない小さな動物みたいに。不格好でめちゃくちゃでじたばたとしていたと思う。濁った水も肺いっぱい飲み、むせ、足に訳の分からない海藻みたいなものが絡みついて、もう、なにもかもいやで、泣いた。自分の無力さが情けなくて、泣いた。
助けられたのは、じぶん以外のにんげんの力によってでした。
家族、友人、仲間。
ひとりでは、生きていけない、ほんとうに。
元の世界に戻ったのではなく、あたらしく始まったと思っています。
まったく、あたらしい世界。
想像力が鍵だと改めて思います。自分に対しての、他者に対しての。大地に対しての。空に対しての。あらゆる概念に対しての。今まで無意識に引いていたくだらない線を、枠を、どんどん勢いをつけて外して行きたい。想像の世界ではすべては無限。戦争も平和も愛も嫉妬も優しさもすべて、にんげんの頭の中で起こっていること。狂っているくらいの強さと速さですばらしい世界を想像することは、思いもよらないくらいの速さで現実を作ると思っています。なんて自由なんだろう。ただ、想像すれば、いいんだから。
目を閉じ、深く呼吸をして、背筋を伸ばし、頭を一度真っ白にしてから、目をマックスに見開いて舌を思い切り出して(私の最強のへんなおまじない、これ。)毎日あたらしく始めていきたい。はたから見たらずいぶんふしぎな人ですね。でもいいの。そんなことは、ほんとうに、どうでもいいの。
ああ生まれてここまで生きてこれてほんとうにうれしい。毎日あたらしくそう思って、確認して、想像して、生きていく。明るくうつくしい次の瞬間を。瞬間がどんどん積み重なって、作られる世界を。
今年も、ほんとうにたくさんの方にお世話になりました。
みんなだいすき。
いつも、ありがとうございます。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
よいお年をお迎えください!!!
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震災後に行われたTHE BOOM『光』ツアーのために撮りおろしたみんなの笑顔の写真です。
あと、あの春の、桜。必死で撮った桜。
笑顔は世界を救うと本気で思います。みんな、ありがとう。