ラメラメのラウンドトゥの靴を買ってかわいすぎてうれしすぎて歩いていたら目の前にぼとぼとと音をたてて落ちてくる黄色い葉っぱ。落葉ってもっとはんなりしたものだと記憶していたけど意外と彼らはがさつに落ちる。ぼとぼと遠慮なく落ちる。でもラメ靴と黄色の葉っぱのコントラストはやばい。金色の光。完璧なレイアウト。美しすぎる。見上げると複雑なうすピンクのレイヤーの夕焼けに飛行機雲。しかも長いやつ。中央区のビルの上にまっすぐ30度の角度で。何かしらあれは。誰かが用意してくれた奇跡としか思えないわ。橋をセンチメンタルに渡ると運河はオーロラ的に光を返しキレイすぎて涙がですぎて前がにじむ。運転危ない。(これはふだんから危ない)
やっと戻ってきたあたしの眼力。ずっとぴたりと閉じていた目がやっと。物理的に目は開いていても何も見えてないまましばらくすごしていた。自分の中の深い闇ばかり見ていた。こんなに美しいものに囲まれていたのに何も見ずに。ほんとうに何もみてなかった。
これでやっとほんとうの写真が撮れる。
言葉の威力/魔力はすごい。やっと写真が撮れるってはっきり発音してあぶないひとみたいに口に出して言ってみたらすごく撮れると思った。あぶないひとなのかも。大きくゴシックで頭に刻まれたわ。
答えも呪いも祈りもすべて言葉によって形を持つ。愛も憎しみもゆるす事も。