ハバナをでてから何十時間後だかもう何がなんだかわからないのです。頭がなまりのように重く財布にはキューバのペソとメキシコのペソとアメリカのドルと日本の円が混ざっています。まるでぐちゃぐちゃであたしの頭の中といっしょです。とにかく、帰りました。ジョージブッシュ空港では行きも帰りもテキサスなまりの英語で質問ぜめにあいもう帰れないかといやな汗をかきながら。(入国審査官があたしのパスポートのUAEのアラビア文字のスタンプを見てから徹底的に質問し始めて15分くらいノンストップ。根掘り葉掘り。ほんとにこわかった。)
いつも変わらないオウルのみんなに会ってくぼくぼのかっこよすぎるBMWのZ4とかいう高級な昆虫のようなオープンカーでぴかぴか光る東京の街をみながらこぎれいでファッショナブルなヒトビトを横目に送ってもらい。ひさしく食べていなかった玄米と野菜のカレーを渋谷でたべていたら帰ってきちゃったなぁと思いとてもしんみりして涙ぐみました。カレーはおいしくて野菜不足の旅のだめ押しにコンチネンタルの機内でふだん決して食べないジャンクフードを13時間で1年分くらい胃袋につめこまれ(つめこんだのは自分だけど)気分がわるかったのが少しなおった。でもげんきいっぱいではないのはそれだけが理由ではないのだけれど。
ウィルマという名前のハリケーンのせいでくやしい思いをたくさんしてしまいました。
出発前に何度も濃く想像していた青い空も見れなかったし。海も。街も人も。
そしてMIYAZAWA-SICKの旅の終わりもきちんと見れなかった。本当に残念。あたしよりもメンバーのほうがもっともっともっとくやしいはずだけれど。でもストーリーはまだちっとも終わっていなくて次の幕が開くのを今から待つばかりです。よりタフになっているメンバーの姿を見てここで終わるわけなんかないと思いました。1日目のライブでMIYAZAWA-SICKの音に合わせて踊るためにダッシュで戻ってきたキューバ人たちのことが忘れられないのです。もっとすごいことが起こりうるはずだったのに。ほんとうにすごいバンドだから。
旅は決して終わらなくて人生は続くのだと思います。ライフイズゴーイングオン。
※ご心配のメールたくさんありがとうございました。ぶじです。薄曇りのキューバの写真は、また。