フィルターがない。風邪ひくことのすばらしさのひとつはいいものもわるいものも、いつもよりさらにするりと入ってくること。あたりまえのように運命の器に出会ってしまう。あれには何をのせても奇跡の一皿になっちゃう気がする。一晩考えようと思ったけれどきもちは高まり妄想はふくらむばかりなので明日もう一度お店にいくことに。このお店のこともおそろしいくらいのタイミングでいろんな方角から何度もくりかえし聞こえてきて。だいすきなトモダチに勧められ、くぼくぼが3回も撮影したことがあり、ずっと前に買った本をふとめくれば開けたページにそのオーナーさんのことが書いてある。もうこれは行けってことねって思って吸い寄せられるように向かう。そこにあった背が少し高い黒くて鈍く光る器。
帰りにふと立ち寄った他のお店にはあたしが人生で一番すきな言葉が表紙にクォートされている本が飾られている。今日入ったばかりですとお店のひとは言う。あたしは今朝その言葉の入ったカードでトモダチに手紙をだしたばかり。そしてそのお店の女の子はあたしの名前をネットで調べてたんですと言う。
どうなってるのかしら。あたしのまわりのあらゆる「ふと」は、何かにぐいぐい強力にひっぱられてるせいな気がしてならない今日このごろ。
ちっともよくわからないけど、ひとつだけわかるのは、こういうときはすきな人だけに会うに限るってこと。すきな人ばっかりいる場所に行って熱あるくせにライブで汗いっぱいかいて踊ったらつるっとした気がした。よかったよかった。
ゴールデンなウィークなのだ。
すべてはじぶんの、反射な気がする。