「人間とは本来とても強いものなのです」
アマゾンからいらっしゃった長坂優さんの講演を聞きに行く。アマゾンで想像を絶する経験を重ねてこられた長坂さんの言葉はその屈強なルックスと合わせてすごい説得力がある。じぶんのちょっとしたタフさ(と思い込んでいる部分)なんてまったくもってへのつっぱりである。握手してもらう。強い。うれしい。
まーまーのみれいさんにひさびさにお会いする。あいかわらずのものすごいエネルギーがほとばしるねえさんである。100m一緒に歩くだけでたくさんいろいろどっさりもらえる。髪を切った話になる。みれいさん曰く、髪には人の念がつくから、さっぱり切り落としてさっぱりするのはあたりまえとのこと。これは引っ越しに似ているのではというあたしの意見にも、もちろんそうよ!!!と。髪を切ったあたしをますます自分らしくなってるんじゃないと言ってもらう。じぶんのことはわからないけど身軽なのは確か。定期的にいる、いらない、を見つめ直し手放すことはほんとうに大切なものを大切にし続けるために必要なことなのだ。これはぜったいそう。
ふと思いついてライズでTOKYO!を観る。蒼井優ちゃんのくちびるの表現におどろく。彼女のことはぜんぜん知らないけど、きっと表現するために井戸に深ーくもぐるタイプの人なんだろう。かってな想像。同じ東京を描く3人のそれぞれの目線をリフレインしながら、あたしの東京について考えながら帰る。この渋谷のスクランブル交差点をあたしは20年くらいの間、何千回クロスしてるんだろう。いろんな人といろんなきもちで。おいしい鮭を超フランクなおばちゃんに勧められて買って、桐島洋子さんが30年前に書いた本を読んで帰る。そこで洋子さんは30年後の世界を憂いている。彼女の悪い予想ばかりおそろしいくらいあたっている今の世界。今、洋子さんはどう見つめているんだろう。想像力と愛をもっと発動させないと。
窓から見える246はあいかわらずきらきらと赤くて目がくらむ。ふと、だいすきなトシオくんの長寿を願う。一日でもいいからあたしより長生きしてほしい。エゴたっぷりにそう思う。すきな人にこんなふうなきもちを持つなんて、来年のこともろくに考えていなかったあたしには初めてのこと。失うことがこわいくらい大事なものが増えることは、たまにぶるぶるとおそろしいけどでも、強くあろうと思えるのだ。それが家族でも友達でも。